お出かけ君と買い出し君
ある日の朝、
お天気晴れ、
さあ今日もまったりお出かけ君と日帰りの旅、
トコトコ走って景色と森林浴を楽しみたいと・・・、
おや、なんだかいつものお出かけ君と違うような・・・・・
嗚呼、なんということでしょう、
彼です。
実はお出かけ君は多重人格者なのです。
ある一定の条件(月初め、中日、月末で相方の私に予定がない時)で、
もう一人の彼が出てくるのです。
いつものまったり、のんびりなお出かけ君とは正反対の彼が現われるのです。
いいから早く乗れと私を急かします。
しかたがなく恐る恐る彼に乗ります。
お出かけ君がロバなら、
彼は山猫です。
ものすごいスピードで走ります。
少しでも通ることのできる隙間があったら、とにもかくにも前へ進みます。
彼を止められるのは赤信号とおまわりさんだけなのです。
目的地もおおよそ決まっています。
一件目
二件目
三件目
四件目
五件目
六件目
強制的に乗せられている私など彼お構い無しです。
私は彼に対し何もできず、
ただおろおろするだけなのです。
彼に振り回される私は毎度ヘトヘトになります。
癪に障るので彼に強制的に連れてこられた場所で
何かお得なモノを手に入れていきます。
お得なモノ①
お得なモノ②
お得なモノ③
ふ~。
体力と精神力を使い切ってしまいました。
まったく今日こそは彼に一言ってやろうと思います。
そう決意をして彼の傍へ寄ると、
彼は姿を消し、
いつものまったりなお出かけ君に戻っていました。
こうして毎度毎度私はしぶしぶ引き下がらざるを得ないのです。
今度はいつ彼、買い出し君が現われるのでしょうか。
私はなすすべもなくせっかくの貴重なお休みの日を
彼のために使わなくてはならないのです。